スポンサードリンク



「国際指名手配 私はプーチンに追われている(Red Notice:How I Became PUTIN’S No.1 Enemy)」ビル・ブラウダー (BILL BROWDER)(著)




国際指名手配 私はプーチンに追われている

原語版
Red Notice: How I Became Putin's No. 1 Enemy

ネタバレ注意です。

0.父の感想文の前に ー子供の感想ー
ボケていない証明、と送られてきたメールの添付ファイル2つ目です。
詳細はこちらの「0.父の感想文の前に ー子供の感想ー」をご覧ください。
「STILL ALICE(アリスのままで)」LISA GENOVA(著)☆アルツハイマー・認知症と向き合う

父は昔から読書が好きでした。
海外旅行や出張には行った頃がありますが、英語などはほとんど話せません。

50代くらいでしょうか。
英語の勉強を始め、TOEICの勉強を始め、800点を超える点数をたたき出しました。
自分の親ながら、ちょっと尊敬です。その代わり、スピーキングやリスニングはいまいちだったそうです。
読書好きが高じてなのか、ペーパーバックなどの洋書を読むようになりました。

そして、定年後は大学の頃、第2外国語で学んでいたフランス語を勉強したい、と。
iPodをプレゼントし、iTuneのPodcastを紹介した所、無料の講義をたくさん聞いて、フランス語でも本を読むようになりました。

何故、私は父のこういう勉強好きな所を受け継がなかったのか、分かりませんが、父が原書で読んだ本の感想文です。
ロシアの怖さを語っている本ですが、私はこのような本は全然読まないので、読書感想文を読むだけでも刺激を受けます。政治的な駆け引きなども書かれているんでしょうね。
興味がある人は、是非、読んでみてください。


1.著者の経歴
著者は1964年生れのアメリカ人。
スタンフォード大学を卒業し、1989年Boston Consulting Group(BCG:ロンドン)を経て、1992年Salomon Brothers(SB:ロンドン)に入社。
SBは金融界の大手企業ではあるが、年収の5倍ぐらいの稼ぎがなければ、首になることを知る。何も教えられず、自分で稼ぐネタを捜す。前年、ソ連が崩壊し、東欧諸国も含めて、共産主義体制が崩壊した時期であった。


2.著者の家族  
著者の祖父はアメリカ共産党を率いて、1936年、40年とF.ルーズベルトに対抗して大統領選挙に出馬した筋金入りの党員であった。そのため、マッカシー旋風の吹き荒れた1950年代には、反米主義者として収監される憂き目に遇っている。妻がロシア人であり、旧ソ連との繋がりも強かった。

著者の父は政治から離れ、数学者として大学教授となり、長男も同じ道を歩む。次男の著者は不良学生であったが、運よくスタンフォード大学に入り、経済を学び、金融機関に就職する。


3.Salomon Brothers(SB:ロンドン)
ポーランドの旧国営バス会社の再建策についてSBに話がきて、引き受け手がない中、著者が担当することになる。現地に長期間滞在し、再建策を纏めて承認され、かなりの手数料を得て、首が繋がる。その過程で、社債が不当に廉く売り出されていることを知り、自分で買って儲ける。

旧共産国の資本主義化の過程で儲け話が転がっていることに、逸早く気付く。その後、ロシアの最大手の石油会社の株式会社化の話がSBにきて、著者が担当する。年収の500倍に相当する利益を上げ、ロシアビジネスを本格化する話の最中に、著者はSBを辞め、自ら投資ファンド(Hermitage Capital)を立ち上げる。


4.ロシア進出
1995年、投資家を求めて大富豪を訪ね、苦労の末、E.SAFRAから25M$の投資約束をとりつける。
1996年6月、ロシアは大統領選挙の年となり、エリツィン大統領の支持率が低く、他の誰かが大統領になれば、民営化のプロセスが逆戻りする心配が出てくる。ロシアに対する投資話が滞る。
対抗馬の有力者がダボス会議に出ていることを聞きつけ、そのパーテイの席で、民営化路線には変わりがないことを聞く。

また、エリツィン支持が選挙当日までにはオルガルヒ(有力ボス)の選挙マシンが働き、再選が確実であるという情報も入る。これらの情報をもとに、SAFRAに約束の実行を迫る。
SAFRAは監視役のユダヤ人を送り込み、情報の信憑性を確認する。最初に10万$だけが入金され、著者はモスクワに事務所を開設する。エリツィンは決選投票の結果、再選される。

紆余曲折の末、徐々に残額も入金され、投資は莫大な利益を生む。SAFRAは追加額を投資する。著者は若くして大富豪となる。




5.アジア金融危機〜プーチンの怒り
アジア金融危機が起こり、ロシアへの投資にも陰が差すが、著者は継続を主張し、その結果大損害を蒙り、資産価値が半減する。その間に著者は最初の妻と離婚し、ロシア第2の石油会社の広報担当の才媛と再婚する。家族はロンドンに住み続け、著者はモスクワとの間を頻繁に往復する。

ロシア第2の石油会社の社債発行の話が起こり、著者は再び儲けるが、その話が途中で中止となる。中止の理由を探るうちに、会社のオルガルヒが資産を食い物にしている事実を知る。
著者は西側マスコミに情報を伝え、反対キャンペーンを張る。これが、1999年に大統領になったプーチンの怒りを買うことになる。


6.入国ビザの無効化
2005年11月、著者の入国ビザが無効とされ、シェレメチェボ空港に一夜を明かす。拘留の不安を抱きつつ、ロンドンに送り返される。
ビザ問題がマスコミの知るところとなり、ファンドは思うように金を集められなくなる。

2007年モスクワ事務所が強制捜査を受け、資産が没収される危機に晒される。著者は密かに信頼できる代理人を選び、大量の売りで価格低下を招かぬよう用心しながら、売却を進め成功する。

その後、事務所員逮捕の危険が迫り、3名を脱出させる。さらに顧問弁護士3名にも逮捕状が出る。
1名はイタリア経由、1名は1年がかりでシベリア経由で、ロンドンに合流する。残った若手弁護士のS.MAGUNITSKYはロシア離脱を肯じず、法廷闘争を貫くことを選択する。逮捕され、1年近く収監され、病気の治療も拒否され、最後は拷問を受けて、2009年11月死亡する。


7.著者ビル・ブラウダー (BILL BROWDER)の反撃
著者は対抗する。事件の中心に元FSB(旧KGB秘密警察)の内務省幹部等がいることをつきとめる。ロシアでは交通事故に遇っても、被害者が放置されたり、恣意的に逮捕監禁され、旧ソ連時代の延長を思わせる恐ろしさがある。FSBの幹部ともなれば、どんな手段にでてくるかもしれない。

モスクワ滞在中は、ボデイガードを雇い、ロンドンに戻ってからも暗殺を恐れて用心する。2006年、プーチン批判をしていた元FSBのA.リトビネンコがロンドンで放射性物質ポロニウムを盛られて毒殺された事件もある。

MAGUNITSKYが逮捕されてからは、弁護士をつけ、被害を最小限に留めようとするがうまくいかない。担当検察官、拘置所責任者、判事等、迫害・暴行に加担した人物を特定し、アメリカでのビザ発給を行わない法律を制定する活動を始め、困難の末、2012年12月、法案が可決される。


8.ロシアの反撃
ロシアも反撃する。著者を脱税で逮捕状をとり、インターポール(国際刑事機構)に訴追するとともに、名誉棄損裁判をロンドンで起こす。
インターポールでRed Noticeを発行されると、国際訴追され引渡しの対象となる。逮捕の危険が迫る。

著者はMAGUNITSKY逮捕の不当さ、元FSB幹部等の税金横領の事実を公表し、マスコミを使って宣伝するとともに、インターネット上にビデオを流してロシア当局の不当さを訴える。


9.インターポールの対応、その後
インターポールもこれを認めて、Red Noticeを撤回する。
ビザ発給禁止法案に対してプーチンは、オバマ大統領、クリントン国務長官に撤回を働きかける。また、国会議員団を送込み、その方面からも働きかける。
こうした反撃を退け、法案が成立する。著者の完勝、ロシア当局の完敗に見える。

しかし、ロシアは何をするかわからない国である。暗殺の恐れは去らない。本書を刊行した理由に、著者が殺されたらロシアの仕業であることを伝えたい為とある。プーチン(元KGB出身)恐るべし。ロシアの支配構造の一環を垣間見ることのできる興味深い書である。


Amazon
日本語版
国際指名手配 私はプーチンに追われている
原語版
Red Notice: How I Became Putin's No. 1 Enemy
Kindle
Red Notice: A True Story of High Finance, Murder, and One Man’s Fight for Justice (English Edition)

楽天
日本語版
国際指名手配 私はプーチンに追われている
原書版
Red Notice: A True Story of High Finance, Murde…
posted by ちょちょ at | 父の読書感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「STILL ALICE(アリスのままで)」LISA GENOVA(著)☆アルツハイマー・認知症と向き合う




日本語版
アリスのままで
原語版
Still Alice
DVD
アリスのままで [DVD]

ネタバレ注意です。

0.父の感想文の前に ー子供の感想ー
読書好きの父が突然、私にこの感想文を送ってきた。
既に引退しているが、会社の時は朝礼で、オススメの本などを紹介するために、本の感想をまとめていたのは知っていた。
気が向いたら、感想文送ってよ、と言ったら、手書きのノートを渡されて、苦笑した。

結局そのまま、何もなかったのだが、先日、父が「ボケていない証拠」として、こちらの感想文を送ってきた。
母が「お父さん、計算とかできなくなって、会計ができず、友達にも迷惑をかけている」と相談してきたのを受けて、私が「お母さんが心配しているけど、大丈夫?お母さんに言われて病院に行くのは癪だと思うので、心当たりがあるなら、自分で病院言ってよ」と送った際に、こちらのメールがきた。

なお、「その時は痴ほう保険に入っているので、それでよろしく頼む」とのこと。
恐らく、痴ほうと診断されたら、保険金がおりる医療保険か何かに入っているのだろう。
しかと承った(笑)

ブログを書くにあたって、私もAmazonのレビューなどを読んだが、日本ではまだ少ないが、海外のAmazon.comのレビューは5000件を超える高評価だった。
父は恐らく、Kindleの無料アプリで原書版を読んだと思われるが、私には厳しいので、まずは映画化された方のDVD版から見てみたいと思う。
世界的にすごく評判の良い本なので、DVDだけでも見てみると良いのかもしれない。

下記の感想文は、ブログで見やすいように小見出しをつけたりした以外は、父の原文をほぼそのままに紹介している。


1.物語
(1) アルツハイマーの発症
主人公のALICEはボストン在住、ハーバード大学の心理学の教授でTenure(終身在職権)資格を持ち、斯界のリーダーとして、学内だけでなく学会等広く活躍しているという設定である。夫のJOHNも同じ大学の教授、遺伝子関係の研究者で、長女(既婚、弁護士)、長男(医学生)、次女(俳優の卵)という環境にある。

アリスが50歳になり、歩いて通っている大学からの帰宅途中で、自分がどこにいるかわからなくなる。不安に襲われ、病気の恐れを感じるが、更年期ということもあり、一時的な変調と見做して、なかなか受診しない。

他の兆候も出て、漸く神経内科を訪ねる。種々の検査を経て、3ヶ月後の2003年12月、若年性アルツハイマーとの診断が下る。診断を疑うが、不安も募る。夫に打明け、夫も診断を疑う。独自の手法を使って調べるが、結論は変わらない。

暫くして、子供たちに事実を伝える。医学生の長男も診断を疑う。アルツハイマーの遺伝子が特定され、確認される。子供たちが遺伝子を持っているかどうか調べる。長女と次女は遺伝子を持っていて、長男は持ってないことが判明する。長女は子供を作る予定であり、動揺する。


(2) 症状の悪化と対応
病気であることは大学には伏せたまま、講義や研究指導を続ける。ある時、講義を開始してから、何を話していいか忘れる。学生に尋ねて、その場を取繕い、事なきを得る。

しかし、別の機会には、全く対応できず、休講とする。出張や講演は取りやめる。携帯端末にその日にやることを書き込み、チェックしながら凌いでいく。

ジョギングの途中で、再度帰る道がわからなくなる。隣の家を自宅と取違え、家人が帰ってきて大騒ぎとなる。腕には自宅と連絡先を記したバンドを巻き、ジョギングには夫が同行する。

家ではパンティとブラジャーを取違えたり、携帯端末等を紛失し、その都度大騒ぎをする。携帯端末はオーブンの中からみつかる。トイレの場所がわからなくなり、失禁してしまう。


(3) 大学の関知
9月、新学期の開始早々、学部長に呼ばれ、学生からの講義評価が芳しくないことを伝えられ、アルツハイマーであることを打明ける。学部長はその場で講義を続けることは無理と判断し、アリスは研究指導だけに限定される。病気であることは学内に知れ、同情されるが、敬遠される。

若手の発表会があり、アリスも出席し、鋭い指摘を行い、周りを驚かせる。しかし、同じ指摘を繰返し、台無しになる。

アリスは大学に行かなくなり、家で過ごすだけになる。ヘルパーを雇い、週末は娘達が交互に訪れる生活となる。


(4) その後
アリスとジョンはもう少し経つと、サバテイカル休暇(大学教授に与えられた7年ごとの1年間の旅行・研究・休息のための有給休暇)が取れる。アリスはその1年間を夫と一緒に過ごすことを楽しみにする。しかし、ジョンにはニューヨークの大学から新ポストの提案がきて、サバテイカルが危うくなる。アリスと娘たちは反対する。

アリスの正気の時間が段々少なくなり、ジョンの異動の話があいまいなまま、話は終わる。




2.私の身の周りの認知症
(1)母
2011年に、母が91歳で亡くなった。その数年前から認知症になり、最後は私を息子と認識しなくなった。同居している兄夫婦は世話と始末で大変であると聞いた。失禁もしていたらしい。トイレの場所がわからなくなったのかもしれない。

(2)伯母(母の姉)
60歳代の初めに認知症になった。施設に入る前は、徘徊し、大変だという話を聞いた。帰省した折、見舞ったが、私を認識しなかった。食事をすることも忘れ、食べさせてもらっていた。


3.認知症について
(1) 映画「明日への記憶」
長寿命化により、日本の高齢者の7人に1人が認知症またはその予備軍といわれる。
数年前、「明日への記憶」という映画を見た。渡辺謙演じる主人公が若年性認知症になり、困惑し困窮する姿を描いたものだが、切実感があった。

(2) 父の感想
本書もソニーピクチャーから映画化されるとあり、話題作である。
患者本人の立場から物語を展開しており、真に迫っている。

認知症の薬は、症状を遅らせるだけで、根本的な治療薬はない。試験薬の効果がないということが発表されたところで、物語は終わるが、主人公が施設に入り世話を受けながら、長女の双子の孫と触れている様子を描いている。

その段階でも、正常な記憶があるということを著者は伝えたかったのかもしれない。小説ではあるが、リアリテイに富む。本書を推す所以である。

                                     
Amazon
日本語版
アリスのままで
原語版
Still Alice

楽天
日本語版
アリスのままで [ リサ・ジェノヴァ ]
原語版
Still Alice [ Lisa Genova ]
DVD
アリスのままで【Blu-ray】 [ ジュリアン・ムーア ]
posted by ちょちょ at | 父の読書感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

    スポンサードリンク


リンク集
3ヶ月集中!ゴルフスクール日記
本読む? -オススメ本の感想文
起業する? - 融資やフランチャイズ 中級テニススクール日記
レストラン・カフェ - どこ行く?おすすめは?
海外・国内旅行の食レポ・おすすめスポット
うち見る?−マンションとコンビニ−